らせん

心（シン）より押し出されるは
記憶と記録と
今の最先端の理をもつ

らせんの

熱

今あるこの血肉は
全ての過去よりきたりて

この先の血肉となり

愛おしい人の
血肉となりゆく

トクトクと

時にうねり
時に穏やかに

こうして

らせんの持つ全てが

まだ見ぬ形を成してゆく
 

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慈

この世の命を
慈しみ

君は
まるで
全てを抱くように
柔らかで
あたたかい


いくつもの
儚きものは
今
真綿の中に

君は

抱く
人であり
優しき
人である

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雲と君のあいだ

どしゃ降りが

雲と
君の間を
その激しさで
洗い流し

すべてを
地に染みこませ

いつか
碧き海に
たどり着く

だから
うたれた分だけ
新たな
君へと
変わりゆく

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先から先へ

呼気で揺らさぬようにと息ひそめ
心の蔵より鼓動が支配する

胸から肩
肩からひじ
ひじから手首
手首から指先

緩やかな思いは
その先へと降りてゆく

伝え届けと
毛先を這わせ
紙に滲ませるは
我が想い

君の指先から
身体を巡るようにと･･･

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花

晴れた日にも

曇りの日にも

そして雨でも嵐の日でも

あなたはいつも花をあげてます

昨日も
今日も
明日も

両手一杯に
あふれるほど抱え

みんなにあげてます

そして誰よりも
たくさんもらっているのは

私であると


知りました

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